たれまに〜Anniversary〜(26)

じゅりあ  2007-11-17投稿
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「俺にとって今、必要なのはおまえだよ!
けど、おまえにとって必要なのは、誰だ?」

松本はただ一点を見つめている。



今、私に必要なのは誰か…?

松本?

それとも…。



『じゃあさ、俺の彼女になる?』

気持ちを伝え続け、やっと聞けた言葉。
突然で、でも凄く嬉しかった。

短く切った髪を
『猫みたい』
って撫でてくれたんだよね。
本当は、長い髪が好きなのに…。

私が身体を捧げようとした時だって

『俺にだって性欲はある。けどお前を大事にしたいとも思ってる』

彼なりの精一杯だったんだと思う。

…本当、いつだって和也だ。


思い出すのは、和也の事だけだよ。



「ま、松も…、私…」

また泣きだしそうになる。
松本はわかってるんだと思う。
一度も振り返らない。

ボソッと何か聞こえて、私は聞き返す。

「行けよ!…記念日なんだろ!?」

松本…!

肩が…
震えてるよ?


まっすぐに、好きだって言ってくれた松本。
守ってやるって言って、さっきだって助けてくれた。
ごめんね…
けど一番言いたいのは…

「ありがと!」

私は走る。


そう―\r

彼の元へ―\r

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