大好きだった。
幸せを信じていた。
一生を共にする約束、したよね。
一緒に暮らした2ヶ月間。あなたのために毎朝お弁当を作り、二人のために家事をして、夕食を作りながら帰りを待った。
そんなことが、幸せだった。
あの頃は、いつも二人、笑顔で向き合っていられたよね。
それなのにどうして?
私の仕事の都合で、離れて暮らすことになった。あの時から、あなたは変わってしまった。
ケンカのとき、怒鳴られることが増えた。
あなたの言葉の一つ一つが、突き刺さった。
会話が減っていった。
笑顔が減っていった。
気持を伝え合うことも、話し合うことからも、あなたは逃げた。
仕事で疲れて帰ってきた時に、ただ一言、「お疲れ様」って言って欲しかったよ。
疲れてウトウトしたとき、怒らずに、ただ見守っていて欲しかった。
離れて暮らして8ヶ月。
まさか『この時』が訪れるとは思わなかった。
「離れていても、想い合えていれば大丈夫だから。頑張っておいで。」
そう言って、私を送り出してくれたあなたを、信じていたのに。
離れていても、ずっと私たちは一緒にいられると、信じていたのに。
辛いとき、私は海を見た。
海の見える場所に車を停めて、ただ時間を過ごした。
そうしていると、言葉に出来ない感情が、涙になった。
そうやって、気持を整理してきた。
私は、あなたの寝顔が好きだった。
眠っているあなたの少し固い髪の毛を、そっとなでていたこと、知らなかったでしょう?
背の高いあなたの、大きな背中が好きだった。
長いまつげも。
声も。
今までわがままばかり言って、ごめんね。
理想の奥さんになれなくて、ごめんね。
幸せにしてあげられなくて、ごめんね。
淋しい思いをさせて、ごめんね。
一緒にいられなくて、ごめんね。
一緒に、幸せになりたかったね。
愛してくれて、ありがとう。
大好きだったよ。