どうしよう…
このまま終わり?
彼に何度も携帯に電話しても着信拒否だよ…
涙が止まらない…止まらないよ…時間は戻ってくれないの…なんでなの…
1時間前に私は彼に会っていた。それが彼との最後に会う時間になるなんて…知らなかった…いや…知っていても結果はフラれるんだ。
彼に『もう無理』と言われた私は『わかった』とわかっていないくせに返事をして彼に背を向け歩いた。私が帰るのを彼が止めてくれることを期待していたのに…振り返ったら彼はもういなかった。
彼と初めて会った日のことが頭を過ぎる
『戻りたい…よ』
初めて彼に会った日は確か3月でもうすぐ桜が咲く頃だった。
『久し振り!』
と会った瞬間に二カッと笑って言う彼に私はドキッとした。
私も調子よく
『久し振りだよね〜!』と合わせると
『ボーリング行こうぜ』と一緒にいたメンバーに大声で伝え、私に小声で『勝負しようぜ』
と、また二カッと笑って彼を言った。
男4人と女3人でボーリングは大盛上がりだった。私が一番へたっぴで最悪のスコア。彼は私が投げる度に笑わせるので結果は65…笑えないよ。みんなに最下位のへたっぴはアイスをおごることになっていたので、アイスを買いにトボトボ向かった。
『へたっぴ〜へたっぴ〜へたっぴ〜』
と後ろから聞こえたので振り向くと彼がいた。
『ふん!今度は練習して絶対に負けないからね!』
と言い返した私に彼は
『練習なら付き合ってやってもいいけど』
と照れくさそうに言うから、私は顔が赤くなるのがわかり恥ずかしくて、アイスを選んでいるふりをした。名前は?と急に彼が聞いた。カナだよ。俺はゆうや。というとみんなのところに行ってしまった。
アイスを買って戻ると彼は
『へたっぴさん!また今度もアイスおごってね』と笑っていうので、こいつ嫌い!ってあの日は思ったのに、いつの間にか恋に落ちていた。
仕事中も寝る前も彼のことばかり考える…連絡先を聞かなかったからなぁ
『今度はいつ会えるのかな?会いたいなぁ』
あの頃の私は幸せだったんだ…今さら気が付いた
『もう会えないの?』
と彼に聞きたいのに携帯電話が繋がらない…
いや…いや…いやだよ…涙止まらない…助けて…ゆうや…助けて…私を嫌いにならないで…涙を拭いてくれないの…?心配してくれないの?