日本がなくなる4

人魚姫  2007-11-18投稿
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まず資料を見て、パクさんに教えられた通り語学スクールに通った。
最初は難しい…と思ったものの3ヶ月程度で日常会話をマスターした。
仕事の手伝いを並行して行った。内容は…私達と同じような人間をK国に帰す手助けだった。

最初は皆、私と同じ様にイタズラだと思い相手にされなかった。
一時期は毎日のように電話口で怒鳴られた。

だが、事態は僅か半年で急変した。

半年後に沖縄と四国が沈んだのだ。
そして、北海道も地形がみるみるうちに変わった。
特に沖縄は衝撃的で島が小さいからか二週間程度でいきなり無くなった。
その日のテレビは一日中その映像ばかりだった。ビックリする程の波が島に流れ込み木々を倒し、家を飲み込み、上空からは救助用のヘリコプターが沢山飛んだ。
テレビ局のアナウンサーは『早く非難をしてください。』と促すばかりの映像が流れた。
そして、逃げ遅れた住民も多数いたそうだ。
その数は公表出来ないほど、色々な地域で被害が起こったのだ。

私達の仕事は凄い勢いで忙しくなった。
今まで、イタズラかと思い気にもしていない人間からの問い合わせ、押しかけで混乱状態だった。
私自身も早くから家族に伝えたものの理解されずに困っていたが、やっと事態を把握した家族をいち早くK国に行かせる準備を整え仕事に専念した。
仕事はまず、K国の人間の手助けであった。
パスポートの受付から語学スクールの案内、向こうでの生活指導、などなど私達も勉強になるものまで様々だった。
同時期に日本人からの問い合わせも多く一時期は電話が繋がらない状態だった。

だが、民族意識の高いK国は日本人を助けるなどなにも考えていなかったので対応に困った。

つづく



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