ある日、私宛に一本の電話がかかってきた。
相手『もしもし、りさ?私だよ!覚えてる?中島淳子だよ。』
その声は忘れもしない…私の仕事を辞める原因にもなった。元同僚の声だった。
私はコイツの陰湿な嫌がらせに耐えきれず仕事を辞めたのだ。
私『何かご用ですか?』
私は怒りを抑えながら、冷静な素振りで答えた。
淳子『何かご用ですか?だって(笑)なんか他人みたいじゃん。私達、仲良しじゃん。』
私は耳を疑った。コイツは何を言っているのだ。
淳子『最近さぁ〜困った事があってさぁ〜。ほら、テレビでも連日やってるじゃん。日本がなくなるって!私もいち早く海外に脱出したいわけ。本当はA国が良かったんだけど、無理っぽいからさあ〜りさに頼もうと思って。あんたなら出来るでしょ?そんな所で働いてるんだから。よろしく!』
私は怒りを通り越し呆れた。だが、こんなチャンスはない!!
復讐の意味を込めて言ってやった。
私『いつから友達になったのか知りませんが、私はあなたを助ける気など毛頭ございません。知らないんですか?日本人はどの国も受け入れ拒否をする予定です。あなたは沈むのを待つだけです。さようなら。』
相手の言葉を待たずに電話をきった。
その後も色々な知り合いらしき人から同じ様な内容の電話がかかってきたが全て無視した。
むしろ、無視をするほか私達には日本人を助ける方法などなかったのだ。
他の国も日本が沈むに当たって、助けるか?助けないか?などの議論は毎日行われたらしいが…
実際に日本人を受け入れを表明した国はなかったのだ。
憶測だけは色々とび、【お金のない日本人はいらない】とか【日本人が入る事で国が乱れる】とか【国籍はどうするか?問題】とか色々だったが、実際の所は自分の国だけで精一杯だったのだ。
それだけ、どの国も経済状態はひどい状態なのだ。
つづく