小悪魔チャイナガール

陛傳  2007-11-19投稿
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 私が彼女に出会ったのは、単身赴任で中国に赴任している時だった。

私が32歳、彼女18歳・・・一回り以上の年齢差だ。

最初は、人懐っこいただの子供だと感じていたっけ。

でも、いつもニコニコしながら話し掛けてくれる彼女の笑顔は、初の海外赴任での不安を癒してくれていた。

話し掛けてくれる・・・でも中国語が解らん。

このくらいから私は、必死で中国語を勉強することになる。

彼女が何を伝えたがっているのか、解らない自分が、かなりもどかしかったのを覚えている。

でもいつからか、話す言葉が理解でき「あぁ〜こういう事を言ってたんか」と思えるようになっていた。

ある日、食事に誘われた。

ちょっとドキドキ、いつしか私は、彼女の笑顔にやられてたんだよね。

もっと彼女の事が知りたいと思いはじめていた。


 当日、彼女とは店で待ち合わせ、会社からは歩いて約10分、夜の中国、活気ある町並みを一人歩いて行った。

店に着くと、彼女はすでに来ていた・・・しかも個室に案内され、料理も少しずつ運ばれて来ていた。

晩上好(ワンシャンハオ)♪

と軽く挨拶を交わす。

私服もなかなか可愛い。

ニコニコしながら「ビールいる?」と彼女は言う。

「いる♪」

と私が言う。

楽しい会話、まだかなり解らん言葉があったが、彼女とは結構話しが出来た。

ビールに排骨、ビーフン・・・

あれ?よく考えたら全て私の好きな料理。

私の好みを知っている。

一緒に食事という事で、かなりリサーチしたらしい。

みんなに聞いて回ったそうだ。

18歳でビールか?と思いながら一緒に飲んだが、中国じゃ別に構わないらしい・・・でも法律じゃあかんはずだろ。

楽しい食事を終え、帰路に絶つ、肩が触れ合う距離だ。

近くにいると、私の肩くらいに頭がある。

彼女は言った。

「私の名前、発音できる?」

・・・・もちろん・・・・

「出来るよ・・・」

「じゃあ呼んでみて」

字は知っている、発音も出来るはずだがなんか可笑しかったらしい・・・。

その後、何度も名前を言わされながら歩いた。


これが、恋の始まりであったんだろうと思う。


この可愛い小悪魔との・・・。



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