風紀)頼み?
風紀は、いきなり頭を下げて頼み込んできたウァーチェリファミリーに、びっくりした
父)あんたは、生天族か、伝承族だろ?
父が聞いた
風紀)あぁ
風紀は少しためらったが、すぐに答えた
この世界には、色々な一族がいるが、おおまかに分けて、三種類いる
〜生天族〜
生まれながら、特殊能力を宿している一族。だが、その力は、個々違う
〜伝承族〜
生まれた後に、数年をかけて特殊能力を伝承させる一族
〜変表族〜
生まれながら、人間の姿とは、違う姿に変化出来る一族
父)私達は今、変表族のクエア一族に末弟のナラビが狙われている
風紀)………こいつがか?
そう言って、風紀はまだ、7・8才くらいの男の子を指した
父)あぁ、ナラビは私達の一族の力の結晶の宝玉を生まれながら、体内に宿していた。
兄)本当は、俺が受け継ぐはずだったんだが……………体が拒絶したのか、受け継げなかったんだ
兄は悔しそうに歯ぎしりをして、握り拳を作っていた
どうやら、風紀が思っていたより事は深刻みたいだった
父)そこで、あんたに私達の次の集落まで、護衛を頼みたいんだ
父が頼み込むと…………
風紀)ちょい、まて?お前ら一族で一番重要な存在のナラビを何で集落から離れている所までつれているんだ?
風紀が聞くと………
ウァーチェリファミリーは深く黙り込んだ
ナラビは、一番幼い故にまだ、事の重大さが分って無いみたいだ
数分間黙り込んだが、ようやく口を開いてきた
父)私達一族は世界中に小さく点在している小さい一族だ。その中で私達家族はナラビの存在で、一番大きい集落に住んでおりました
風紀)じゃあ、何で………………
風紀が言うと
母)約二週間前です。一番大きな集落はさっきの、クエア一族によって襲われ、滅ぼされたのです
ピクッ
風紀は、また怒りに飲み込まれそうな事実を知った
風紀は、また昔の記憶と被ってしまったが!!!!
風紀)(二週間程前って、この間の守備隊も、そうだったな
風紀は少し冷静になり、この間の町の事を思い出していた
父)二週間逃げ延びて、奴等の狙いがナラビと分ったのです
風紀)つまり、宝玉ということか?
父は、頷いた
父)後、数日で集落に到着するので、その間護衛を頼みたいのです
父が再度お願いをした