グラスに入ったピアスをみながら、私はもう大人なんだとふと思う。
成長の証だといい聞かせ、私は自分の体をイジメ抜いた。
白線の引かれたレーンに手を伸ばし、誰かが勝手に決めたゴールをただ一直線に…。
あの頃は、周りの全てが疎ましかった。
ただ私と、ゴールまでの距離があれば他には要らないと思っていた。
そんな私に色を教えてくれたあなた。
白黒の世界に色とりどりの絵の具で、私や周りに色を付けてくれた。
あなたは私にとって、世界で一番の画家さんなんだ。