「これはよーく切れるんだ…。」
バッと斧を振り下ろすと
たちまちベットが切れた。
錆び付いているくせにやたら切れる。
依子の力が、すごいのだろうか…。
これでは私は…すぐ殺されてしまう…。
「お喋りもここまで…。すぐに逝かせてあげるからぁ…。」
そう言い、斧を振り上げた。
ビクッとして優梨が目を閉じると、昔の記憶が一瞬にして一気に蘇った。
そういえば私、2人が付き合っていた頃、依子の好きなことや物、こうすれば依子は喜ぶなど、よく宣彦に教えていた。
だから宣彦とはよく話すようになった……
もしかしたら、それを…?
その瞬間、優梨の首は依子の振った斧によりスパッと切られた。
部屋には、優梨の血が吹き飛び、異様な臭いが立ち込める。
そして、笑う依子の目からは涙が流れていた…。
復讐を果たした涙か…
親友を殺してしまったという涙か…
それは依子本人も、分からないのであった…。