死にたくない。そう強く思ったのは初めてだった。
私は、思ったより進行が早かった。辛い日々が続く。髪の毛が抜けていくのがわかる。最近は、幻覚を見るようになった。
「飾戸・・・」
彼は心配そうに、私の顔を見る。
「私、死にたくないよ・・・生きていたい。」
私は弱音をはいた。1番嫌いな私がでてしまった。
「・・・俺は、お前を死なせない。こんなに、こんなに大切な人を手放したくないから。」
彼は、私の手を握っていった。
「私なんかを、本当に好きになってくれたの?すぐに死んじゃうような私なんかを好きになってくれたの?病気の私なんかを・・・」彼は悲しげな顔をして言った。
「好きだよ。病気だからなんだよ。お前の生きている少しの間だけでも、お前を幸せにしてやりたい。だから、病気だからって遠慮しないでおもいっきり、俺の所こいよ」
涙が出てくる。
「修也には、魔法をかけられまくり・・・恋という、甘い甘い魔法をね。」
彼は、私の涙を拭いてくれた。
ガンなんかには
負けないっ!