告白

まぃ  2007-11-20投稿
閲覧数[382] 良い投票[0] 悪い投票[0]

恋をした…
学校からの帰りのバスの中で目が合った…
どきどきした…
その時は彼女の名前さえ知らなかったけど…

彼女の存在を学校で知ったのは高3の冬間近の頃。
一目惚れだった。
選択科目の授業で、初めて彼女を知った。
明るくて気さくで、将来は助産師を目指してる子だった。
彼女が助産師を目指してることは、職員室での先生との会話を盗み聞きしただけで、まだ話したこともない。

お互いの受験が終わったら、アドレスを聞いて、アタックして、最後には告白しようとまで思っていた。
僕にとっての初めての告白になるはずだった。

でもそれはできなかった。
彼女は突然、学校を辞めた…
理由は、両親の離婚だった。
あと間近で卒業なのに。
高校のときは結局進展なしだった。

僕は医療系の大学に進んだ。
救急救命師になるのが夢だから。
ライフセービング部に入り、充実した大学生活だった。

大学2年生になった春、新入生の中で、なんと、彼女を見つけた。
両親の離婚もあり、一年浪人をして、入学してきたようだ。
そして彼女もライフセービング部に入り、彼女との関係ができ始めた。

だが、それも長くは続かなかった。


夏のある日差しの強い日、部活もあって、僕達は海辺にいた。
僕は意を決意して、彼女に思いを告げた。
20歳にして初めての告白だった。

成功した。

だが、彼女はまたもや姿を消した…。
もう、絶対に帰ってこない場所へ姿を消した。

彼女は、波にさらわれた…助けられなかった。

彼女は大好きだった海で亡くなった。

だから僕は、彼女の遺骨を海に巻いた。


なんだか地平線の奥に、彼女の姿を見た気がした。

彼女は笑っていた。

空を見上げると、雲が、その笑顔を描いていた。

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 まぃ 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ