嘘…これが私の生きてきたなかでのすべてに関わる言葉…まさに嘘こそが『すべて』。
さかのぼること16年前の1990年5月。この時をキッカケに私の『嘘人生』がはじまる。
一人の男性と付き合い初めて4ヶ月が経過した…その彼の誕生日を前にし私は悩んでいた。
「彼のことが大好きなのに、いったい何をあげたらいいかわからない…」仕方ないのかな?まだ付き合って4ヶ月、彼のことを解っていたつもりでも何も解っていなかった。 「そうだ、こういう時は男の子に聞くのがいいかな」 私は仲のよいYに聞くことにした。
快く相談に乗ってくれたYは「プレゼントもなにも、自分の思った通りにすればいい。」と。 もちろんそんなことは自分でも解っていた。けど私も大人として素直に彼に喜んでもらいたい、ただ本当に彼に喜んでほしいだけ。もっとハッキリ言えばずっと一緒に居たいからこそ初めての誕生日を喜んでもらい、その後の人生も一緒に居れたら…そこまで考えていたのに…必ず喜んでもらえると思っていたのに……
裏切られた…彼だけならまだしもYにまで。