まだまだ精神的にも未熟な中学生の恋愛が始まった。
初めての彼氏。
マンガやドラマの世界しか知らなかった私は、自分や家族とは違う誰かが私を愛してくれるのが、とてもうれしくて、だけどむず痒く感じた。
クリスマスはデートすることはできなかった。
遊ぶ時は斗麻君がいたり、私の友達がいたり、2人にはならなかった。
意図的に私がそうしていたのかもしれない。
「愛してる。」
そう頻繁に言われるようになったころ、私はいつの間にか危険を感じることを忘れていた。
キスをした。
初めは恥ずかしくて目を隠した。
段々フツーになった。
放課後の学校で、吹奏楽部の音楽や、運動部の声が聞こえてくる教室で、私たちは何度もキスをした。
マンガの本の真似をした。
大人の真似…
最後までというわけではないけれど、ぎりぎりのところまで行為は進んでいた…
いけないこと。
わかっていても、触れられるとドキドキで体温が上がって、自分で何をされているかわからなくなった。
そんな日が続いた。
あまりにも刺激が強くて、いけないことだと思うから段々いやになってきて
でも
「やめて」
って言えなかった。
反抗期と重なり、私は自分を追い詰めた。
親の前で堂々としていない、どこか挙動不審な自分がいた。
余計に親とこじれたりした。
初めてリストカットをやってみた。
泣きじゃくる私に、
「顔洗いなさい。」
そう言ってくれた母。
傷あとを見ても、何も触れずにいてくれた。
ホントを隠す自分がいやになった。
だからすべてを彼のせいにしてしまった。
早く別れたい。