キィン!!
張り裂ける様な金属音が響いた。
悪魔の黄金の太刀筋は龍華の脇差しによって呆気なくなく受け止めてられてしまった。
「お前女のくせに結構力あんな〜」
龍華はそう言うと瞼を見開く。
ゾクッ
悪魔も、そしてエルファでさえ龍華が目を見開いた瞬間、背筋が凍る様な悪寒が走った。
血よりも深い真紅の瞳が悪魔の目の前には輝いている。
天使には有り得ない筈の瞳。
人間にも有り得ない瞳。
つまり…悪魔と同じ…真紅の瞳だ。
悪魔はエルファの得体の知れない瞳と魔力を感じ、取り敢えず間合いを取ろうと後ろに少し下がった。
しかし…
パアァァン!!
激しい発砲音が響き渡り、エルファの二丁両銃から放たれた弾丸はまるで幽霊の様に傷つける事なく龍華の体をすり抜けて悪魔の元へと一直線に向かった。
しかし瞬時に黄金の刀は巨大な盾となり防御の体制をとる。
だが、エルファの放った弾は普通の弾では無かった。
盾に着弾した瞬間、爆発が起こり盾は吹き飛ばされた。
『エルファ…良くやった!!』
龍華はその様子を見て直ぐに地面に脇差しを突き刺した。
ザァアアン!!!
地面から刀がまるで竹林の様に生い茂った。