こころ〜千本の針2

そら  2007-11-22投稿
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慌てて電車に乗り込み、深くため息をついた

はぁ、、、、
うまくいかない事ばかりだなー。

と、思いながら下を向いたとたんに、

ううっっっっ

突然吐き気が襲ってきた

なっ何?
里沙はその場でしゃがみこんだ。目の前が真っ白になってしまっていた。
「・・・ぶ?」
若い男の子が聞こえた気がした。段々意識が遠くなってゆく。
体がふわふわ浮いてるような気分だった。

「大丈夫?」
え!?

目にうつったのは、高校生の男の子だった。

「なんか急に倒れてきたしびっくりしたわぁ!」

一瞬何が起きたかわからなくなった。
「すみません」
慌ててあやまった。
貧血でも起こしたのかな。こんなのはじめてだ。
「もう大丈夫か?気をつけや!顔真っ青やで!
一人で帰れるか?」

あっそうだ!急いでたんだ勇のとこに早く行かなきゃ!

「すみません。ありがとうございます。もう大丈夫です」

と、言い残すと里沙は足早にその場を去った。

駅から10分ほどの所にある勇の家を目指し急いだ。時計はもう9時を回っていた。

息を切らしながら、勇の家の前に着いた。

はぁ、、、、

なんて言えばいいのかな。いなかったらどーしよ!
色んな不安混じりの心を押さえながら、ベルを押す。

「はーい」
勇の母の声だ。
勇とは付き合って1年で週末にはいつも家に遊びに行ってたので、母親とも顔見知りだ。

「え!?あ、里沙ちゃん?」

「あのー勇いますか?」

細い小さな声で里沙がたずねる。

「え、あーごめんね今出てるみたいなの」
少し落ち着きがない口調で答える。

なんか違和感を感じた里沙は、ふと、下をむく。

え!?

玄関には、勇がいつもはいてる靴が無造作に置いてあった。
しかも横には若い女の子がはく靴が置いてあるった。

おばさん、こんなのはかないよね?兄弟もいないし、、、

もしかして!?

嫌な予感が里沙の頭をよぎった。

「おばさん、この前忘れ物しちゃってとってきますね!」

里沙はおばさんの顔をみずに勝手に勇の部屋のほうへ向かった。
おばさんが、何か言ってるような気がしたが、そんなの頭に入らなかった。
体の全部が心臓になったみたいになっていた。

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