ブラッディ§レイン

祐夜  2007-11-22投稿
閲覧数[574] 良い投票[0] 悪い投票[0]

彼は闇の中で目覚める…
名前などなく…
ただ殺戮の道具として…

CODENAME-
KILLERS
COTTER-
ROMIO


「…生まれたようね…新しい命が…」
白衣を着た20代の眼鏡を掛けた女性が隣りの太った男性に言う。
「そうか…生まれましたか?クククッ…」
その太った男性は先程の女性に比べてかなり歳をとっている様に見えた。
ここはどこかの研究所の様な所であった。
周りには何やら怪しい器具が沢山有るのだが、人影はこの二人を除いて誰も居なかった。
そして、その中央のベットには彼が横たわっている。見た目は15歳前後、髪の色は真っ黒で、目はBLUEどこかハーフを思わせる風貌であり、
ただ一つ気になる事といえば…背中には少年の小さな背中を覆いかぶる大きな十字架のタトゥー。これは一体何を意味するのか…?
「(うううっ…ここは何処なんだろう?)」
少年は目を覚まし辺りを伺うが、自分の身に何が起こっているのか?目の前にいる二人が一体誰なのか?理解出来ないでいた…ただ、何もかもが新鮮に映る。
「目を覚ました?私達が貴方のパパとママよ…フフッ…」白衣の女性の方が優しく微笑みながら少年に話し掛ける。
「パパ?…ママ??」
少年は少し安心した様で口元にうっすら笑みを浮かべる。
「ええ…そうよ…貴方は私達の子供…ロミオよ…」
少年の頭を優しく撫でながら。
「ロ…ミ…オ??」
少年はゆっくりと自分の名前を言う。
「そう…貴方はロミオ…私達の可愛い息子…」
少年を優しく抱きしめて。
「ママ……」
少年は抱きしめられたままもう一度ゆっくり目を閉じる。
「また、眠った様だな?クククッ…」
今までのやり取りを後ろで見ていた太った男がゆっくりと口を開く。
「ええ…鎮静剤が少し効き過ぎたみたいね…」
もう一度眠った少年をゆっくりベットの上に戻して。
「余り深入りはするなよジェシカ?そいつは悪魔でも殺人の道具に過ぎん。情を込めると厄介な事になるぞ…?クククッ…」
太った男が冷徹に言い放つ。
「分かってるわよ、ボス…フフッ…この子にはあの子達と一緒に沢山お仕事してもらわないとね…私達の時代を築く為にも」
「あぁ…そうだな…」
[第一話完]

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 祐夜 」さんの小説

もっと見る

アドベンチャーの新着小説

もっと見る

[PR]
海外セレブを魅了☆
☆ピチピチのお肌に


▲ページトップ