氷雪花−2

篝火七瀬  2007-11-22投稿
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正直私は煩わしい事は嫌だったので、小さいながらもこのままでもいいと思っていて、最初は「イヤ、いきたくない。」と言っていたらしい。
小さかったので、私もおぼろげにしか覚えていない。
その後、施設に両親が兄を連れて時々私と遊ぶ為にやってくるようになった。
暫く遊ぶ内に、私は兄が好きになった。
今思えばその頃はまだ異性としてではなく、遊び相手として好きだったのかもしれない。
引き取られてから十何年か経ち、悲しい事件が起こって私達は二人だけになった。
両親は旅行先で交通事故で亡くなった。轢き逃げだったらしい。

私達は血の繋がらない兄妹だったが、その後引き取ってくれた新しい両親が私達二人を養子にしてくれた。
それから3年後、私達は順調に生活していた。両親もとてもいい人達で幸せだった…。
けれど、兄との別れは突然やってきた。
兄は脳梗塞で倒れてそのまま息をひきとった。
私は生きているのが辛くて何度も自殺を試みた。でも、結局死ぬ事は出来なかった…。
「わたし…薄情なのかな…もぅ…どうしたらいいのか解らないよ…お兄ちゃん。」
部屋の隅に蹲って涙が止まらなかった。
寝不足気味の私の顔を見て両親は心配してくれる。
両親の事は



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