ここに悪魔がいた。 赤銅色の肌、牡牛のごとき角、金色に光る目。それはおおよそ悪魔という言葉から多くの人間が想像するであろうまったく標準的な姿をした悪魔だった。 悪魔は今日も地下から人間界の様子をうかがっていた。なんのためかって?もちろん悪魔の最も一般的な仕事である、魂を奪う人間を探す為だ。 おおよそ一般的な悪魔は人間と契約を結び、その望みをかなえる代わりに魂を奪う。この悪魔は最も標準的な悪魔だったので、仕事も周囲の期待に漏れず魂を奪うことに執念を燃やしていた。
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