一生懸命に生きてきた。
どんなに辛くても、どんなに挫けそうになっても、笑って生きてきた。
両親の離婚をきっかけに、私の中で何かの感情が欠落してしまった。
それは、人を好きになるという感情。
父親に裏切られたと思っているから?
男の人を父親と重ねてしまってる?
なぜか分からないけれど、この頃から誰かを好きになることはなかった…
それまでは、人を好きになってたのに…どうして??
そんな父親が突然死んだという連絡がきたのは、離婚してからちょうど10年を迎えようとした時のこと。
私の中にある父親に対する消えない思い。
20歳を過ぎたら、一緒に酒を飲もう。
あの約束が果たされる事はない。この先どんな事が起こったとしても、果たされる事のない約束。
人はどうして守れない約束をするのだろう。
守れない約束ならしない方がいい。
守られない約束を私はこの先、永遠に忘れる事はないだろう。
憎んでいても、たった一人の父親。
恨んでいても、たった一人の父親。
私という人間が存在しているのは、父親という人間が存在したから。