それから二人は、何度か会うことを繰り返すうちに、自然と付き合うようなかたちになっていた。
そして、何回目のデートだろうか。祐輔はあることに気付く…優飛と食事に行ったときのことだった。優飛が調味料に手を伸ばしたとき一瞬だったがアザがみえたのだ。「あれ?優飛、その手首のアザどうした?」祐輔は聞いた。
優飛は、しまったといわんばかりにアザをもう一方の手でおさえた。
「えっ、これ?昨日転んだときに…あたしって結構ドジなんだよね〜f^_^;」と優飛は笑いながら言った。祐輔もその時は疑う事なく「そうなんだ、気をつけろよ」なんて笑っていたが、実はそのことが、あとの出来事に深く関わっているとは祐輔はまだ知るすべもなかった。