「おはよぉ〜?」
学校の昇降口で友達と挨拶を交わす。見慣れた風景、見慣れた友達に、今日も1日が始まったな、と思う。
「ねぇねぇ、昨日のアレ、見た〜?めっちゃおもしろかったし〜?」
そう話しかけてきたのは同じクラスの希望(のぞみ)。希望と書いてのぞみと読むのだ。珍しいが良い名前である。
「あぁ〜アレね?おもしろかった?」
「「美少女戦隊ラブリーズ??」」
二人の声がハモる。
「「アハハハハッ?」」
「てか希望、毎週あんなの見てるのぉ〜?
希望ちゃーん、いくつでしゅかー??」
私は希望の頬をプニプニつつく。
「むーっ?しょうがないじゃーん?突っ込みどころ満載で面白いんだもんッ?
あっ?でもぉ〜…美咲も結局最後まで見たんでしょ?なら一緒だもーん?」
「た…確かに…?」
ギィィ…
昇降口の扉が開く音がする。
「おはー…ふぁぁ…」
そう言いながら登校してきたのは、私と同じクラスの谷島竣人であった…