「どうしたの?ジュン?」
しばらく黙ってジュンは言った・・・
「男並みに鈍感。雅樹ずっと待ち続けてるよ」
なぜかジュンは泣いていた。
「・・・」
言葉の意味が分からないまま、アタシは雅樹の元に行かなきゃ!と早足になった雅樹の部屋に着いたアタシはノックもせずに入ってた。
部屋の中には、もちろん雅樹・・・かける言葉が分かんない。どうしょう・・・何度も心の中で繰り返してる間に、雅樹はアタシに気付いた。
「来るなって言ったろ!」
「別に来たくて来たんじゃないし!何怒ってんの?」
「怒ってねぇーし!」「言い方が怒ってるって言ってんの!訳分かんないよ・・・帰る。」
玄関に歩き出した背中に雅樹は手をかけてきた。(ドキッ)
信じらんない早さで心臓がなる、何で?何に動揺してんの?自問自答が始まる。「ここに居てくれ、
アイツと別れてくれ・・・」
振り向くと雅樹の涙が見えた。「ど、どうしたの?」
「雅樹?」
「愛してる・・・」
(はっ?今、愛してるって・・・言ったの?えっ?
えっっっっっ!!!!!!)
とりあえず平然を装いながら、顔を上げた。
「何言ってんの!俺はお前の彼氏とは違う!って、さっきアイツに言ったの誰だっけ?雅樹はたくちゃんと同じじゃん!(苦笑)「彼女を大切にするんでしょ?
彼女はアイツじゃないし!変な奴・・・「違うよ、アイツと俺は違う。俺は・・・お前だけを思ってた、俺が彼女にするのはお前だけって・・・」ほんの少し赤い顔をして、うつむきながらあの日雅樹はアタシに言ったんだよね・・・
アタシ達は、その後何日もかけて話をしてたよね、内心は
たくちゃんに別れを認めてもらえるか怖くて仕方なかったけど。
でもね、あの日の
「愛してる」その一言にアタシは頼ったの。
たくちゃんと別れるのは並みじゃなかったけど、安らぎを知ったアタシは怖くなかったなぁ・・・
あの日から一年、
変わらず雅樹は隣に居た。
「今日、何の日だっけ?」
「えっ?何かあった?雅樹誕生日来月よね?」
「はいはい・・・」
「何?じらすな!馬鹿!」
「はぁん?馬鹿?
男に顔赤くさせといて馬鹿だと?」
笑)
そして、ごめんの合図は長い長いKiss。一年経って初めて口にする・・・
「雅樹、、、好きだよ・・・」
「やっと言ってくれたな。」
「また赤くなった!」笑)