6話
―次の日―\r
あれっ・・・?
亜美、辺りを見回す。
梓が・・・いない?
何処行ったんだろ・・・?
「ぅわっ!!」
「!!!」
梓が亜美の耳元で脅かす。
「なーんだよ・・。声出るかと思ったのに」
亜美、梓の服の裾を引く。
『でも、今声出そうだった』
「えっ?!マジデ?」
亜美、うなずく。
「やったじゃん!頑張れば出るようになるって!」
亜美、微笑む。
「じゃ、今日もいつもんとこな」
亜美、手を振りながら梓の後姿を見つめる。
嬉しい・・・。
梓に褒めてもらった・・・
今日中に声出るかな・・・?
玄関を出ようとした梓の携帯が鳴る。
「んっ・・・?」
カバンから携帯を取り出し、電話に出る。
「・・・えっ?・・・・嘘・・・だろ?」
―放課後―\r
いつもの公園のベンチに座り、梓を待つ亜美。
遅いなぁ・・・
部活、あんのかなぁ・・・?
迎え・・・行こっかな?
と、立ち上がる亜美。すると梓が公園に来た。
梓っ・・・―――。
亜美は、梓のもとに走っていく。
『練習しよ?』
と、ノートに書いて見せる。
「ごめん・・・今日はできない」
『どうして?』
「実は・・・俺・・・、転校するんだ」
えっ・・・?
転校・・・―――?