あの時…あの場所で…あの言葉…今も、この胸の中に響いています。
『―君を…愛してる…またいつか逢えるように…この桜の木の下で待っているから―…』
scene1
平凡な放課後
『今日も長い授業だったわー』
大きく欠伸を一つすると机の上に座った
彼女は水川七海。私の幼なじみで親友だ。名前のイメージが『青、水色、液体』だと思う
『七海は授業中いつも寝てるじゃない』
軽くため息を吐くと私は教科書とノートを鞄の中に入れ、七海を見た。
『学年トップの如月伊吹様に言われても勉強は捗りませーん!!』
ふんっと、腕を組みながら軽く舌を出した
―…また、この子は…すぐこれなんだから
『アンタって…すぐそれなんだか…』
…キーンコーンカーンコーン
『あ、チャイム鳴っちゃった。
早く帰ろう〜』
勢い良く机から下りると、嬉しそうに鞄を持つと、手招きしている七海を見て私は
『いっちょ、遊びますか!!』
そう微笑んで私は鞄を持って教室を出た
―…運命の出逢いがあるまであと一時間…