そして今、7つの精霊達が解放された戦争から、ちょうど1000年が経った。
現在では近隣の国々とは、とても友好的な関係を保っている。
貿易や領地の問題など、全てが円滑になり、国民全員が楽しく暮らせる、とてもいい環境になっている。
あの戦争が終戦してから膨大な月日が経ち、人々は精霊の存在を忘れかけていた。
言い伝えには残っているものの、実物そのものを見た者などいないので、作り話だと言う説が大半をしめていた。
この国、スプリットリブに住む一人の少年[ライト]もそのうちの一人だった。
[ライト]
「よし!今日も元気いっぱい異常なしっ!!」
この、鏡に向かって大声を張り上げている少年が[ライト]。
歳は今年で15、もうすぐ成人を迎える。
背丈もそこそこで、後ろ姿を見ると大人と見紛うほどだ。
しかし、正面から見るとまだ少年のあどけなさが何処かしら残っている。
家系からなのかは知らないが、髪は白く、目は透き通るような青色だった。
少し弱虫でナヨナヨしているが、悪い奴を見るとほっとけないようで、いつもボロボロで帰ってくる。
正義感は人一倍強いのだが、腕っ節は………。
そんな少年[ライト]は今から兵士になるための養成施設へ向かおうとしていた。
[ライト]
「いってきま〜す!!」