小学生の頃アイツはやってきた。
20人という少学級に転校してきたアイツは悪魔の子だと思った。
私を泥棒に仕立てあげ、友達すら奪った。
絵の具、鉛筆、消ゴム、縫い針、計算ドリル、日記帳、漢字ノート、お気に入りだったキーホルダー‥。
盗られた物は全部、覚えてる‥紅白帽子なんて3回もなくなった。
‥全部アイツだってわかってた。
アイツが家に遊びに来た
意外な出来事に小学生の私は期待と不安の両方があった。
やられた‥。
子猫だったミケがイジメられた。水をかけられて震えてた。
一生懸命「やめて!」って言ったけどそれだけで、他には何も出来なかった。
怖かった‥。
一生懸命貯めてた貯金箱のお金‥
なくなった。
思い返せば
‥大地震が起きる一週間前にアイツはやってきた。
アイツの住んでた町はアイツが越してきた一週間後に大地震で崩壊したのだ。
私は神様に何度も聞いた。
「どうしてアイツを助けたの?」って、
地震でアイツが死んでたら私は、こんな辛い思いしなかったのに‥。
「アイツはきっと悪魔なんだ。」‥
私を苦しめる為に生きてるんだって思った。
悪魔に出会って変わってしまった私の生活。
小学生だった私は毎日怖くていられなかった。
今も神様に問いかけてる。
「どうしてあの時アイツを生かしておいたの?」
神様でも悪魔には勝てなかったんだね‥。