「助けてくれ!!」
外からそう叫び声が聞こえてトラックが急停車した。
「悪魔が何の用だ!!
さっさと消えろ!!」
悪魔という声が聞こえてトラック内に不安の声が上がった。
「俺達は悪魔だ。 でも革命軍でもなんでも無いただの一般人だ!!
頼むから乗せてくれ。」
その声が聞こえた途端。
「来るな!!」
「お前らのせいでこんな事になったんだぞ!!」
「自分から殺し合いを始めたクセに泣き言を言うな!!」
「返してよ…
息子と…あの人を…
あんた達が皆殺したのよ!!」
怒声、罵声、そして中傷の嵐。
兵士の声と、悪魔の必死の声。
しかしそれらの声は全て一人の兵士の声によってかき消された。
「敵だぁ!!」