「会いたい」が言えなくて‥?

ヒユロ  2007-11-25投稿
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(‥‥なんなんだ‥‥‥コレ‥‥)

少しの間、頭が真っ白になっていた。

何が起こってるんだろう?

現実‥だよね‥?

一瞬わからなくなった。
私の回りだけ、まるで時間が止まったかの様だった。

でも時計はチクタクと音をたて、正確に時を刻んでいた。

もうすぐ2時になろうとしていた。

(‥‥女‥だよね‥?)
明らかな証拠を目の前にしながら
それでも私はまだ信じられないでいた。

仁くんに女の人がいるなんて‥

私は明細書を手にしたまま、ぼーっとそれを眺めていた。

現実を、まだ受け入れられないでいた。

どれくらいたっただろう‥?

私は見るのをやめ、明細書をクローゼットにしまった‥

そして部屋の電気を消し、彼の寝ているベットに戻った。

そこにはいつもと変わらない、仁くんの寝顔があった。

(嘘だ‥‥)

仁くんの腕にギュッとしがみついた。

頬をつたうあたたかな涙は、彼に届く頃にはもう冷たくなっていた。

その夜
涙は止まらなかった―\r

だけど‥
冷たい涙は
この日から
もう止まる事はなかった‥

平凡だけど、穏やかで、それなりに幸せだった
毎日‥

まさか
こんな未来が待っていたなんて

あの時の私は
夢にも思わなかった‥

―もう二度と
あんな恋は出来ない―



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