あの日、春樹からかかってきた電話は、それからの私に力をくれた。
たった一本の電話で何か変わるわけがないと人は言うのかもしれない。
けれど、間違いなく春樹の言葉は私の心を軽くしてくれた。
好きな人からもらった言葉は、どんな人からもらった言葉よりも強く、力がある。
少なくとも、私はそう思う。
高校2年生になるまで、何もなく過ごすことが出来た。
でも・・。
《真美元気か??ちょっと提案あるんだけど。》
という春樹からのメールが私の生活を一変させた。
《何?提案って?》
何気無く聞いたのだが、返ってきた答えは恐ろしいものだった。
《俺が行きたい大学と同じとこ目指さないか?》
・・・。
高校2年生と言えばそろそろ、進路を決めろとか、行きたい大学を考えろなどと指導が入り始める。
でも、私は全くそんな事なんて考えていなかった。
携帯を握りながらいろいろ考えているとまたメールがきた。
《あっもし、他に行きたい大学あるなら言って!》
行きたい大学なんてない。
《もしかして、俺と一緒なんて嫌か?無理にとは言わないけど、さすがにへこむ。》
いや、むしろ一緒に大学行きたい。
でも・・・
《は、春樹。あんたの行きたい大学って・・?》
私は震える手を押さえながらメールを打ち、祈るような思いで返事を待った。
そんな私を神は蹴り飛ばした。
《良頭大学だけど?》
良い頭の大学と書いて良頭大学・・。
名前からして頭が良さそうだが、実際一般人が手を出せるようなレベルの大学ではない。
《一緒に行きたいけど私、無理に決まってるよ。だって、泣く子も黙る良頭大学でしょう?》
私の成績はよく言っても中の上。
春樹は進学校に通い、学年トップの成績だから良いと思うけど・・。
《じゃあ、勉強だ!》
そんな春樹からのメールは私を唖然とさせた。
《え・・・》
《絶対2人で入れるように、俺が真美に勉強を教えるから。
頑張ろうぜっ!なっ。》
こうして、私の奇妙な大学受験に向けて、Let's Study!! 計画がスタートした・・・。
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