「お前の事好きやって!」
中学校1年の時だった。僕が小学校4年の時から好きだった子が、友達を通じて知った。僕は、内気で素直でなかったので「そうなんや。俺は、興味ないわ。」
と、友達に言った。
しばらくしてから、その友達が僕が好きだった子を連れて来て
「お前の事嫌いらしいわ。」と言った。
僕は、その時言葉が出ずただぼう然と立ち尽くした。彼女は何も言わずその場から立ち去った。
ある日の下校途中ばったり出会った。僕は、心臓が痛くなりすぐにその場から消えたいと思った。しかし、彼女は
「一緒に帰ろっか。」と言ってきた。僕は、その一言でより一層、心臓が痛くなった。始めに痛くなったのは、偶然出会い恥ずかしさで、2回目はやっぱり好きなんだと確信するものだった。時間にして10分くらいの距離だったが、1時間くらいに思えた。一言も話さなかったのだ。
翌日、廊下で出会った。彼女は何も言わず、と言うより避けて通った。僕は、この時すごく悲しく後悔した。昨日のチャンスを逃がしてしまったからだ。
それから、何も彼女と話す機会もなく日が過ぎていった。
とある日…