「ご指命ありがとうございます」
私は未成年から水商売を始めた。
きっかけは単純で手っ取り早いから始めただけ。
私の家系は裕福でなく生活を支えなくてはならない責任があったのだ。
夜の世界も今年で六年を過ぎ人並み以上には仕事はできる自信もあり誇りを持って仕事をしている。
ナンバーワンになったのは仕事を始めてから8ヶ月の事だった。
若干15歳で高級ブランドを身にまとい金も余裕がある程だった。
はっきり言うと私は枕嬢だ。
汚い目で見られるのは当然だから若い頃からどろどろとした大人の社会に出て酸いも甘いも知っていた。
客は見返りを求めてくるもの。
だから私はお礼として体を捧げたのだ。
初体験も店の客。
客に好きだよと薄っぺらの微笑みを浮かべるだけど客は本気になってあたしに尽くしてくれる。
愛なんていつかは覚めるもの。
そう思う。
何人もの客に好きだよと言われるだけで自分の中で愛は溢れる程満たされてると思った。金は人を幸せにする。
家族も守っていける。
金があれば美しくなる。
私の心はなぜか満たされない。
どうしてだろうか。
さみしさ?
金があって何故さみしいのか?
金より大事な者なであるわけない。
そう思わない?
金、金、金、私が世界一愛して止まないもの。