子供と主人を送り出し、家に一人になった。「…」
音のない家は、こわいくらいだった。
不倫してしまった。
越えてはいけない一線を越えてしまった。
家族を裏切ってしまった。
そんなことが頭の中をぐるぐるまわる。
彼は優しかった。
ずっと腕枕をして、優しくキスをしてくれた。
主人ともう二年間ない。欲求不満だったのかな、私…
彼の腕のなかは広く、暖かだった。
後悔している自分と、充実している自分。矛盾しているようだが、両立していた。
ふと彼にメールしたくなった。でも、仕事中はしたくない。しては迷惑になる。
一人が怖くなった。
誰かと話をしたい。
私は、彼とであったチャットにまたいってしまう。
寂しさからなのか、私が男好きなのかわからない。
ただ、誰かと話をしたい。
彼と結ばれ、充実しているはずなのに、何かを求めてまたチャットをはじめていた。