色盗人(いろぬすびと)クロオ

ハル  2007-11-27投稿
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色盗人クロオがやってきた。漆黒の目、漆黒の体、漆黒の顔。

暗黒の闇を身にまとい、見るもの全てに恐怖を与え、総ての光と色を自らの中に奪い取る

色盗人クロオがやってきた。


「ミドリカワとモモヤマがやられたみたいだ。」

アカダは沈痛な面持ちで話し始めた。

集まったのはアカダの他にアオキ、シラトリ、キバヤシの三人。
皆、恐怖に引きつった顔をしている。

「俺は戦うぞ。」

重い沈黙が続いた後アカダが意を決したように言った。

「このままじっとしていてもやられるだけだ。それなら一か八か戦ってやる!
クロオがなんだ!」

キバヤシはアカダの言葉に顔を上げかけたが、やがてすぐ諦めた様に再びうつむいた。

「無理だね。クロオは強すぎる。」

彼は自虐的に笑った。

「・・・それより僕は逃げて逃げて逃げまくってやる。
もともと逃げ足には自信があるんだ。クロオだって特に僕にこだわってるわけじゃないし、
うまく身を隠せば通り過ぎて行ってくれるかも。」

「悪いけど俺はそんなに楽天的になれないな。」

アオキは冷静に言った。

「・・・でもアカダの言うことも賛同できない。



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