「好き」とどうしてもそう伝える事が出来ない。単純に素直になれないという理由もあるけど、それだけじゃない。
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「はぁ〜。」
最近、そんな事ばっか考えてしまってる私の名前は高野 彩。大学1年生。只今、授業中。。。
「どうしたぁ?彩は元気ないなぁ〜。」
私の気持ちなんか知らないで、前の席から話しかけてきたのは私が想いをよせている藤沢 亮介。高校の時から一緒にいる親友である。
「まだ、終わってない課題が沢山あるからだよ(涙)」
「大変だなぁ。頑張れよ。」
「ありがと。」
「亮介!!先生がこっち見て睨んでるよ。」
注意をしたのは亮介の隣に座っている佐藤 悠哉。真面目で勉強熱心な人だ。
「マジで!?それじゃあな。」
そう言うと亮介は前を向いてノートをとり始めた。
「彩。顔がにやけてるよ(笑)」
隣に座っていて、私の気持ちを知っている篠原 美菜が小さな声で指摘してくれた。
「ヤバいかな?」
「大丈夫だよ。安心しな♪」
「美菜、ありがと☆ノートもよろしくお願いします(>_<)」
「はいはい(笑)」
大学で知り合った美菜と悠哉。そして、私と亮介はいつもだいたい一緒にいる。入学した時から、半年以上過ぎてもそれはかわっていない。私にとってこの場所はとても大事。だから、自分の気持ちを言う事で壊したくなかったんだ…。だって、亮介には高校の時からずっと想い続けている人がいるから。美菜には、そこまで言えなかった。美菜は一生懸命応援してくれているけど…。