Green day's

Marina  2007-11-29投稿
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10月にしては少し肌寒い昼
いつにも増してつまらない授業
ノートは無意味に描いた線や円だらけ

二つ前の席に座る高山がチラチラと俺の方を見ている

また帰りに「ゲーセンにでも行こう」と言いたいのを我慢できないんだろう。

高山春樹
奴は中学からの幼なじみで、高校も一緒、さらに大学にまで付いて来やがった。
まぁ近くじゃ進学校は限られてるから仕方ない

奴は病的なくらいせっかちで落ち着きがない
典型的な体育会系の筋肉馬鹿
でも何となく憎めない奴で、母子家庭で育ったせいか寂しがりやで情に厚く優しい奴だ
時々うっとうしいがポジティブで明るい性格で誰からも好かれていた

大学では取ってる授業が違うからほとんど会う事はないが、外国語の必修授業でよりによって同じ韓国語を選んでしまった

だから金曜日は必ずカラオケかファミレス、ゲーセンに付き合わされる

先生が授業の終わりを告げると同時に高山が駆け寄ってくる

「周平〜 今日暇だろ?
帰りにゲーセン行こうぜ〜
なぁいいだろ?」

「お前さ 何か他にやる事ないのかよ
ってかサークルはどうした?」

「あ?野球?
ダメダメ練習もつまんねぇし 先輩達ウザイしさ〜
あんなのやってらんねぇよ」

結局帰りにゲーセンに付き合わされるハメに

家に帰る途中メールが来た

「また仲良くゲーセン?あんた達ホント暇ね〜(笑)」

マキだ

藤田真紀
高校から一緒で、近くの福祉系の専門学校に通っている

たまに街で遊んでる俺達を見かけては嫌味ったらしいメールを送ってくる

可愛い見た目とは裏腹に気の強い性格で、振る舞いからすぐにB型だとわかる

高2の夏に告られたが高山が想いを寄せている事を知っていたし、まず俺のタイプではなかったので断った

その時の告白の言葉には引いた
「周平 あんた私の事好きでしょ?」
めっちゃ上から・・・
まぁマキらしいと言っちゃマキらしい

高校でも成績はトップクラス
一流大学の推薦枠を蹴って専門学校に進学した

ホントに我が道を行くタイプ

「見かけたんなら声かけろよ」

「嫌よ 友達だと思われるじゃん」

「あっそ こっちから願下げだよ」


全てが
何となく
何の代わり映えのない日々だった
それから一週間後までは・・・

その出来事は俺の誕生日の夜に起こった



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