事件の前兆を越えてしばらく…ある日アタシは久しぶりにおばあチャンの夢をみた。
『ママの所に行きなさい!!そして幸せになりなさい。おじいチャンはわかってくれるから』
と言われた。
その次の日だった。パパから告げられた。
『明日からママと一緒に暮らしてくれ』
あまりに突然の事で理解するのに時間がかかった。
その夜は実感がわかないまま妹と荷物をまとめた。
眠れないまま朝を迎えいつも通りおじいチャンは仕事に行った。
胸が痛いよりはママに会える喜びのがあった。
笑顔で約7年ぶりの再会。ママが迎えにきて隣には男の人がいた。
『新しいパパもいる』
って話は聞かされていた。緊張したけどその日に仲良くなれるほど良い人だ。
その夜もおばあチャンの夢をみた。
『あなたに何が起きてもママと新しいパパが守ってくれるから安心しなさい!…ごめんね』
と言われた。おばあチャンは悲しそうに泣いてた。
《ごめんね》の意味を知ったのは次の日だった。それは同時に人生で最大の事件になるのだった。
突然ママに連れてかれたのは病院。訳もわからず言われるがまま検査をした。
アタシの人生を変えた人物R。それを助けてくれたのは夢に出るおばあチャン。守ってくれたママと新しいパパ。
おばあチャンがアタシにママの所に行きなさいと何故言ったのか。何故謝ったのか。その意味が走馬灯のようにアタシの頭を一瞬にして回り理解をしたのだ。
小学6年でアタシは…《妊娠》をしたのだ。
……‥(続)‥…