突如、龍一の意識が朦朧とし始めた。
(あ・・・・あれ・・?)極度の緊張と恐怖で脳が限界まできていたのである。やがて龍一はガクリと気絶した。
気絶している龍一をよそに女はバイクを降り、サングラスをベルトに収めて化け物の目前まで歩み寄った。
化け物は四つんばいから体を起こし、二本足でたっていた。女の身長は180?はあるが、化け物は背中を曲げた状態でもゆうにその二倍はある。
しかし、女は物怖じもせず化け物と対峙した。
「貴様にあいつをやらせるわけにはいかんのでな・・・来いっ!!」
そう言って女はファイティングポーズをとる。
「ガアァァァァァ!!!」叫びとともに化け物は右手を高く上げ、女に目がけて鋭い爪を振りかざした。