鍵の送り主は結局分からなかった…
僕は箱を開ける勇気がなかった。
何となく察しがついていたから…
「生まれる命、消えゆく魂。」
大体想像がついていた。
でも、あの鍵はなんども僕を助けてくれたし。今回ももしかしたらよい方向に転がるかもしれない。
そう信じ、小山内のいないところでこっそり箱を開けてみた。
中にはまた一回り小さな箱と、母子手帳が入っていた。
その時。ドアが開き、小山内が立っていた。
慌てて僕は母子手帳を隠し、「な、なんだ。帰ってたのか」
「なんだは無いでしょ!ただいま!お腹の子順調だってさ!」
「そ、そっか!なによりだな!」
そんなギクシャクが何ヶ月か続いたある日…