『藍治のこと??知ってたわよ。椿も気付いてたんでしょーが。藍治の気持ちには。』
「……うん。」
アタシは小さく答えた。
『じゃあ別に問題ないじゃない。藍治の性格からしていつか告られることは目に見えていたんだし。答えくらい決まってるんでしょう???』
「決まってたけど。……いざ言われら答えられなかったよ。」
ホントは「冗談でしょ??」とか言って誤魔化して最後に、「アタシたちは一生友達だもんね。」って言って解決するはずだった。
なのに。……言えなかった。いざ告られたら頭の中は真っ白。
『もしかしなくても断る気だったんでしょ!??何で??』
「何でって…アタシと藍治が付き合ったらずっと5人一緒にいられないじゃん。」
『は??…ちょっと椿ぃ……何でよ!??』
「何でよって、何が??」
アタシのテンションはかなり低い。鈴子サンが電話の向こうで声を張り上げてもブチブチと答えた。