長い沈黙が続く……。気マズイ……。
「……なぁ、うさぎ……。お前、俺のコトどう思ってる?」
やっと喋ったと思ったら、何を言い出すの?どうって……褒めてほしいの?
「え〜……バカだし、マヌケだし、イヂワルだけど――優しいトコもあるし、あたしはスキだよ」
「えっ?!」
「あ、深い意味はないからね。ただ、イイ人だとは思うってコト」
……あり……?一気に落胆しちゃった……?褒めたつもりだったのに。おかしいなぁ。
「元気出せっ!」
ぽんぽんと速水君の頭を叩いた。すると速水君はパッとあたしの方を向く。すっごい真顔。怒った?
「あ、ごめんね?」
速水君はあたしの肩に左手を置く。
「うさぎ――」
え……なんか……え?
「ありがと」
……は?あ、あぁ。
「う、うん。あ、もうこんな時間だ。そろそろ教室戻るね、じゃあ」
急いでドアを開けて、閉めた。あ〜、今のなんだったのかなぁ……。ちょっとわざとっぽかったかも……。はぁ〜〜、でも開放感〜……っ?!
「っもがっ?!」
「しぃ〜〜っ!」
わかった、わかったから早く手を離して!!
「ぷハッ」
ッ苦しかったぁ。……先生、立ち聞きか。
「もう少し進展してくれても良かったのに。つまんないわねぇ」
「な……ちょっと、ソレどういう意味よ?」
「さあねぇ。しょーがない、私が遊んであげるとするか。じゃ、バイバイ♪♪」 先生はそう言うと、さっさと保健室に入っていってしまった。
……先生、何するつもりなの??
あたしは怖くなったから自分の部屋へ向かった。