帰り道

通りすがり  2007-12-03投稿
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独り教室に残る俺

身支度が遅く、いつも最後になってしまう

そんな俺の所に駆け込んで来たお前

『先輩、また最後じゃないですか』

笑いながらお前は言う

もう部活は引退している

『何だよ!』

少し先輩ぶって言ってみた

お前はいつもの調子で

『何だよって。
今日は部活ない日だから、一緒に帰ろうかと思って。』

一呼吸おいてまたお前が言う

『可愛い部活の後輩が、わざわざこんなおっかない先輩を慕って来てあげたっていうのに…。』

こいつとの会話はいつもこんな感じだ

だが確かに、みんな後輩は俺を怖がり避けている

別にだからといって何とも思ってない

身支度を済ませると俺は黙って部屋を出た

後ろからちょこちょこついてくる

帰る途中お前は、給食の事や、発表した事など、ホントにくだらなぃ話を楽しそうに俺に話してきた

俺自身そんな時間が嫌いじゃなかった

お前と別れる所にすぐ着く

『じゃあまた明日』

そう言うとお前はいつまでも

後ろ向きで歩きながら手を振った

『転ぶぞ!』

言ったそばからマンホールにつまづき転んだ

照れながら笑うお前

そっとかけより声をかけた

『ばぁか』

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