本来なら幸せの絶頂期。
そんなときに僕はあの箱のメッセージが気になっていたが、予想通りの結末になってしまった…
小山内と産婦人科に二人で出かけたときに、先生に「奥様には席を外して旦那さんと少しお話が」
僕は内心、「やっぱりな…」と思ってしまった。
結果は案の定だった。
子供は帝王切開で取り出せるが、小山内の命は危ない。
逆に、子供を諦めれば、小山内はまだ生きられる。
先生は、そんな究極の2択を、僕に迫ってきた。
僕は小山内に、あえて隠さなかった。彼女は他人じゃない。いずれ奥さんになるんだから。
僕の答えは決まっていたし。
だからはっきり言った。
彼女は泣いていた。
「私は爆弾を抱えているから…この子に全てを託したい…」
そう言った彼女の顔は、すでに母の顔になっていた…。
僕は心を鬼にして、彼女にこう告げた…