《えー!!良頭大学受けんの??》
春樹と決めた事を早紀にメールで報告するとすぐにこんな返事が返ってきた。
《そこまでビックリしないでよ。私だって無理だと思う。けど、春樹に誘ってもらえて・・》
嬉しかったんだ。
本当に。
無理かもしれない。
苦労もすると思う。
けど、春樹と一緒なら頑張れる気がしたんだ。
《嬉しかったか・・。
真美は本当に一途に春樹が好きだね。》
という早紀の返事に顔がホテッタけれど、自信を持って、
《うん。私は春樹のことが大好き。》
と答えることができた。
《春樹は真美のために当然手伝ってくれるのよね?》
《あ、うん。毎週日曜に2時から図書館で勉強会だって。》
春樹と勉強会・・それはひそかに楽しみだった。
でも・・現実は厳しいものだ。
1回目の勉強会の日。
私は、とびっきりオシャレをし、とっても重い参考書を担いで図書館に向かった。
図書館は静かで、自分の足音が心地よく響く。
まっすぐ歩いて行くと、見覚えのある人影が私を見て言った。
『真美・・?』
春樹だ。
目が合ったトキにもう、2年近く会っていなかったことを感じた。
背が伸びて、かっこ良くなって、少し大人っぽくなった気がする。
私達はしばらくだまって見つめあっていた。
その間私はドキドキして、心臓が壊れそうだった。
たまらなくなって私が言った
『あのっ』
が春樹も同時だった。
それで、2人の緊張が解けた。
『会うの久しぶりだなっ。』
春樹は笑顔で言った。
『うん。なんか妙に緊張しちゃった。』
随分大人になっていたから、とは恥ずかしいから言わなかった。
『これはχが・・。』
さっそく勉強し始めたが良頭大学の過去問は難しく、すぐに春樹の手を借りることになった。
『なるほど!ごめん。いきなり分からなくて。』
私は申し訳なくて謝ったのに、春樹は
『良いよ。難しいし、この問題。』
と笑顔だ。
だから私は、春樹の優しさに答えるために家でも、猛勉強を始めた。
春樹に安心してほしかったから。そして、一緒に良頭大学に合格したいから。
それから、何回も勉強会をして春樹とよく会うようになった。
なにもかもがうまくいくと思っていたが、
事件が起きた。
糸売<
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