いつもと全く変わらない帰り道
変わってる事と言えば
俺の気持ちくらい
卒業まであと何ヵ月もない
真冬のある日
このままコイツと一緒にいたい
はっきりそう思ったケド
うまく言葉に表せず
1日1日が
この身をきる木枯らしの様に
人の気も知らずに過ぎていく
『卒業式まであとちょっとですね』
お前は言う
『あぁ』
もっと言いたい事はたくさんあるのに
素っ気ない返事を返すのに精一杯な俺
『先輩も卒業かぁ』
力のない声をもらすお前
言おう。もうここしかない
小さな勇気を振り絞って
か細い声で言った
『あのさぁ、折り入って、てか何か今更ってのもあれで、、なんて言うかさぁ…。』
次の言葉にいけず、口ごもってしまった。
『はぁ!?何ですか?』
笑いながらさも可笑しそうにお前は言った
『だからぁっ!!』
そう力んで言った時
お前と別れるトコに着いた
『もぅいいょ。』
『何ですか。そこまで言ったら気になるじゃないですかぁ』
『明日言うょ』
俺はそういぅと
そそくさと歩き出した
また言えなかったゃ
ちっぽけな俺にそう呟いた