まゆげ

MIKKO  2007-12-04投稿
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「そういえばさ、初めて会った時もまゆげ繋がりだったよね」

舞い降りてくる白い雪を見ながら私が言う

「え。そうだっけ」
私がギロっと睨むと、君は頭を押さえながら言う。

「ウソだょ覚えてる」
君はそういって雪が1cmくらい積もった土に、atsushiと描いた。


「なに自分の名前描いてんの」

隣にしゃがみこむと、‘ァツシ’はその文字をハートで囲った。
「これは俺だけのatsushiじゃねぇもん」

「お前のも入ってんの」


そして、‘アツシ’は私の手を強く握った。


「あれから、もうすぐ一年たつんだよね」



アツシは静かに、うんとだけ言った。




あれから一年。



私達が全てを失ってから、もうすぐ一年がたとうとしている。






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