真っ暗な中、お父さんと空港近くから電車に乗って…駅から車で、いよいよお家。
私の、新しいお家。
その時は知らなかった…私を待ってる闇と光。
幼い私は楽しい生活が待ってるって夢見てた。今じゃ笑える程に、はかない夢。
迎えてくれた、おじいちゃんと・おばあちゃん。
優しかった。暖かかった。一瞬の夢。
数日したら、化けの皮が剥がれて落ちた。
私は、お父さんの傍を離れ無い。それは自分を守る子供の本能。
ある日幼稚園に通う事が決まった。
幼稚園服に身を包み、毎日「行って来ます♪」のキスをして、いざ幼稚園!幼い想いを込めたキス。
バスで通う幼稚園。隣の席には、幼稚園でも人気のカッコイイ男の子。わりと近所でよく遊んだ。幼稚園のクラスの女の子や、家の近くの公園で一緒に遊んでると近所の男の子に、よく妬まれたり…からかわれたりしたっけな。
それでも私にはお父さんが一番だった。
だって私の世界で唯一お父さん。恐い事からも守ってくれる凄い人。
その男の子にちょっと好意を寄せられてたけれど『お友達』以外の何も無い。
今思うと、ちょっとだけもったいなかったかな?
私の世界はお父さんでいっぱいだったから。優しい笑顔に、明るい性格。キラキラ☆キラキラ王子様。
「お父さんなんて何処が良いの?」って思われたって平気。どんなに悪い所があっても、絶対に人の悪口を言わない凄い人。
…それは今でも変わらない。
誰にも言えない私の秘密。愛しい想いは、ずっと幼いあの頃から続いてる。
家族のソレとは異質な気持ち。誰にも言え無い、言う気も無い。
きっと一生誰にも絶対、内緒の気持ち。