「わ…わけわかんない!行こっ」
走り去る足音を耳に聞きながら私は君の背中を見ていたんだ。
「大丈夫か?愛流…」
君の背中が近いようで
とても遠くて…
涙が溢れた。
驚かせてごめんね?
「おい!どっか怪我したのか?なんで泣くんだよ」
「なん…でもない」
言えない
言えなかった…
『君が好きだよ』
そう言えたら…何かが変わっていたのかな?
「愛…」
「助けてくれてありがとう…大丈夫だから」
君は優しかったね。
「でもよ…」
「誤解されたくないでしょ?近づかないで…」
こんな事言うつもりじゃなかったのに…