学生−あの頃−

米 和郁  2007-12-06投稿
閲覧数[235] 良い投票[0] 悪い投票[0]

あの頃っていっても俺が経験した高校3年間の話。まずは高校入学する以前から始まる
秀才の兄の影響で中3の夏から秋に変わり始める夜に微妙な暑さの中、親父から「お前も地元の頭の悪い高校には行かせない、そこに行くなら働け」と時代遅れ、さらに就職難なのにそんな話をされてしまった俺はその頑固な親父に反抗する事が出来なかった↓通ってた中学も田舎で競争社会とは掛け離れてのどかな学校生活を過ごしてた俺にとっては(地元でいいんじゃね?)っていう暢気な考えと兄を見てきてる視点から(今度は俺に変な期待を持ち始めたかぁ〜親父〜)という呆れと同時にきていたんだ、その時はその場のがれに「あぁ考えとく」と言った。中学生なんて年齢は将来の事なんて全く考えていない。恋もしたいけど恋愛する人がいない田舎暮らし&淋しい思春期。反抗期が来ないのも当たり前だ。
中学は部活ばかりしていた、大会ではそこそこの成績を上げている。逆に言うとそれしかなかっただけ。そんなあまり中身のない3年間。
親父とそんな話のあった次の日、授業が終わると母親が外で待っていた、とりあえずいつもの口調で話し掛ける「おかぁどしたの?」おかぁはいつもより厚い化粧をしている
とりあえず車に乗りなさいと言われ俺はおかぁと一緒に隣街に向かった。隣街は人口がこっちの何十倍も多く田舎育ちの俺にとって隣街は憧れだった。夕日が秋色に染まり、日本田舎のあまり綺麗とは言えない風景のなかに車を走らせる。(どこに連れてくんだ?)と車のなかでずっと謎めいていた。知ってる街でもあまり行った事がない所、それはあまり自分の取り巻いている環境に縁のないところ。

あれこれ考えてるうちに辺りは薄暗くなっていた、影があと少しで闇と同化しそうになっている。辺りは雑居ビルが立ち並びくたびれたスーツを背負ったサラリーマンがぽつりぽつり増えている、おかぁと俺はその通りを少し歩いた、おかぁが立ち止まる「着いたよ」といわれ上を見上げた。
そこは3階建てのビルとは言えない建物だった、左隣には変にだだっ広いスーパーがあり、この通りにしては誰もこの店には来ないだろうっていう異彩を放っている、とりあえず肌寒くなってきたので建物の中に入る事にした。

続く



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 米 和郁 」さんの小説

もっと見る

ノンジャンルの新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ