――――――――――――――「キャャ――‐！」……………‥‥‥‥
また一人死んで逝った。
次は貴方です。
その声に目を覚ました陽一が、2008人目の犠牲者になる悲運な男………‥。
｢なんで俺は此処に居るんだ？｣
辺りは暗闇で、何も、何も見えない…………。
「母さん？父さん？皆どこに居るんだよ！」
「キャャーーー！！！」
若い女性が泣き叫び、もがき苦しむ声が暗闇に響き渡った。
「何なんだよ！一体！！此処は何処だよ！なんで真っ暗なんだよ！」
時計は12時を指している。
〔貴方が次の犠牲者ですねぇ…………‥。〕
誰もいない、自分しか存在しない空間で、暗闇から低く不気味に笑う声が聞こえる。
｢誰だ！それに此処は何処だ！何の為に連れて来てたんだ！｣
〔貴方はただの犠牲者、黙って消えてくれればいいのですよ。〕
声は嘲笑った。
〔この空間には、今まで犠牲になった2007人の屍が有ります。その屍ぬは20時間たつと動き出して貴方を殺しに来ます。その屍をさけて10日間生き延びて下さい。〕
「生き延びたら、どうする？」
陽一の問いに、
〔貴方を此処から出して差し上げる。〕
声はその後に、こう続けた。
〔生き延びる方法はただ一つ、屍を再び殺すのです。それが出来なければ、………‥貴方は2008人目の犠牲者になり、貴方も屍となります。〕
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――では、気を付けて―――――――――――――――――――――――。
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