「お前も二組?一緒やな!俺、吉井和馬!これからは友達や!よろしくな!」
東高校入学式、一番最初に声をかけてきた奴は整った顔、メッシュがかった短髪にワックスでツンツンに立て、耳には5つのピアス、指にはリングを3つはつけ、シルバーネックレスと腰につけたチェーンをジャラジャラさせ、どう見てもチャラい遊び人に見えた。けどそれを打ち砕くように無邪気な笑顔でそう言った。
俺、鈴村 悠にとって高校でできた初めてのダチ。親友となるカズマとの出会いだった。
「おっあの子めっちゃ可愛くね?」
「かわいーけど痩せすぎ」
「ユウはこだわりありすぎや!彼女できひんぞ(笑)」
「だまれや!」
カズマは明るい性格で、冷めた性格の俺には新鮮でもあり、いつしか何でも話せる仲になった。常にリーダー的存在。クラスでも目立っていた為、一目置かれていた。
そんなカズマと親友だと言うだけで優越感に浸れる。
「なぁユウ、女紹介してぇや」
「またその話かぁ、お前ほんま女好きやな」
「男はみんな女好きやろ! あー!ヤリてぇ!」
その時、視線を感じ目を向ける。
「やべぇ、ホレた」隣にいたカズマが小声で言う。
そこには俺の幼なじみのリサとその友達アリサがこっちをじっと見つめ。
「ユウ、アホな話してんと早くCD返してくれへん?」
少し低めの声でリサが言う
「今カズマに貸してあんねん、そのうちな」
「もー、そんなんばっか、今度ご飯オゴってや!」
「はいはい」
リサはロングの茶髪で結構目立つ美人系、モテる。
俺の初恋相手。
「ユウ!紹介しろや!二人ともめっちゃタイプ!」
カズマが興奮気味に目を輝かせる。
「紹介なんかいらんって!カズマ君目立ってるし」
リサが笑いながら指差す。
「マジで!俺って有名人ー(笑)」
「あたしはリサ、ユウの幼なじみで、こっちはアリサ、親友でぇす☆」
アリサは少し茶色の髪で肩くらいの長さ、大きな目で色が白く可愛い系
「んじゃ早速メアド交換してもらうし☆」
カズマは手慣れた様子であっとゆうまに二人のメアドGET。
「毎日メールするし待っててやぁ」
カズマは今日最高の笑顔でそう言った。
これが4人の出会い。